全米医療情報ネットワーク National Health IT Coordinator, David Brailer @ Tech Tuesday of the Kojo Nnamdi Show
- David Brailerの紹介、略歴 米国連邦厚生省(U.S. Department of Health and Human Services)のホームページより
- 2004年7月に米国連邦厚生省より発表された米国ヘルスケア関連のIT戦略に関するレポートについて、NTTDATA社の世界の電子政府に関する取り組みをテーマにしたメールマガジンの記事
- その後、2005年11月に発表された、全米医療情報ネットワーク(NHIN, National Health Information Network)構築への具体的な動きについて、同じく上記メールマガジンから
- This Man Wants To Heal Health Care. 2005年10月のBusiness Weekの記事からブレイラー博士についてのアーティクル
- 米国における医療情報の全国規模でのオンライン化、ペーパーレス化について取り組んでいるプロジェクトチームの責任者、ブレイラー博士のインタビューです。この分野は、米国のほうが進んでいるようですね。私の印象では、途方もないスコープと予算を必要とする巨大なプロジェクトで、どのような形で進んで行くのか、興味のあるところです。インタビューの中では、予想通りではありますが、聴取者から情報の保護のことについて複数質問がありました。「より効率的な医療」という観点からはいつかは出てくるべきプロジェクトですが、利便性と各種リスクとのバランスをとるのが難しいですね。
- 少し関連のあることですが、現在「ビッグ・ファーマ―製薬会社の真実(篠原出版新社刊)」という本を読んでいます。新薬を作るためといいながら、その予算をゾロ品売り上げ拡大・「古い新薬」の既得市場を守ることに血道を上げる大製薬会社を批判する立場から、元NEJM編集長が書いています。この書籍に出てくるトピックは断片的、部分的に聞いたことのある内容でした。製薬会社をどう考えるか?というときに、視野を広げるために読むとよい本と思います。ただし、(どの本に対しても同様ですが)100%賛同、もしくは100%批判というような読み方をしないように意識しながら(すなわち批判的に)読むことが必要と思いました。
- 今回のエピソードの内容に関連させて、「製薬会社は、このNHINをどう使うか?」と考えてみました。このネットワークに蓄えられる情報は、臨床試験の参加者を増やすために非常に魅力的な情報だろうと思います。アンチ製薬会社の立場から考えると、製薬会社は不正利用するのではないかなどと想像するかもしれません。一方で、今後の医薬品の一つの大きな流れになるはずである、オーダーメイド医療実現の立場からすると、この情報を製薬会社が上手に使うことで、よりよい医薬品の実現につながりるというプラス面を強調することができるかもしれません。